和歌山県加太にある淡嶋神社は人形供養で有名な神社です。境内には、全国から奉納された数多くの人形が所狭しと並べられており、毎年3月3日には、雛祭りの神事として「雛流し」が行われ多くの参拝客が訪れます。また、婦人病の回復や安産祈願等、女性に関する様々なご利益があるとされ女性下着や男根が奉納されている珍しい神社。
USJのホラーナイトに人形が貸し出されたことが話題となり、ネット上では「淡嶋神社 宮司死亡」「淡嶋神社 心霊」などのキーワードで検索されることも。その独特な雰囲気から、心霊スポットとして語られることも少なくありません。詳しい様子を写真とともにお伝えします。
淡嶋神社はアクセス抜群の観光スポット

「沢山の人形が並ぶ神社」という少し怖いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、淡嶋神社は観光客で賑わう人気のスポットです。特に週末には、多くの観光客が訪れます。大阪や和歌山からのアクセスも良く、日帰り旅行でも十分楽しむことができます。
沢山の日本人形が並ぶ淡嶋神社

淡嶋神社は、全国に約1000社あるとされる淡嶋神社の総本社です。淡嶋神社で最も有名なのは、人形供養。節句人形や破損した人形など、様々な人形が全国から集められ、供養されています。
日本人形が並べられている拝殿の様子

境内には供養されている人形が規則正しく並べられており、どこか異様な雰囲気を醸し出しています。特に、拝殿の左右に並べられた人形たちはこちらを見ているように感じられ、少しゾクゾクするような感覚を覚えます。まるで、人形たちがこちらを見つめ、何かを語りかけているかのように。
「人形が夜中に動く」「髪が伸びる日本人形がいる」といった噂があり、心霊スポットとしても知られています。

日本人形以外のあらゆる人形も並ぶ!

境内には日本人形だけでなく古くなった干支の置物や招き猫、ぬいぐるみ、さらには海外のキャラクターの人形までが並んでおり、さながら人形博物館のような景色が広がります。
人形は分類ごとに規則正しく並んでおり、同じジャンルの人形でもそれぞれが異なる表情やポーズを見せていて、自らの意志で集まった小さな集落のかたまりのようにも見えます。





撮影禁止のパンツ供養

境内を奥に進むとひっそりとお堂が佇んでいます。堂の前には「撮影禁止」そして「下着を納める方は格子の中へ投げ入れてください」の文字が掲げられていました。
そっと中を覗くと沢山の男性シンボルをモチーフとした木彫りが山積みになっています。さらに何かが詰め込まれたビニール袋が多数。この袋が女性の下着です。どんなデザインのパンツが供養されているのか?目を凝らすも、透明の袋ではなく、カラーのポリ袋に入れられているのでデザインや色は確認できない(そりゃそうか)。
なぜ下着が供養されているのだろう?その理由は淡嶋神社に祀られている「淡島神」に理由があります。
淡島神は婦人病にかかったため淡島に流されたという伝承から、婦人病を始めとして安産・子授けなど女性のあらゆる下の病を快癒してくれる神社とされている。かつては祈願のため男根形や自身の髪の毛などが奉納されていたが、現在はそれらに代わって自身の穿いていた下着を奉納する女性が多い。
<参照>
Wikipedia 淡嶋神社 https://ja.wikipedia.org/wiki/淡嶋神社
3月3日の雛流しについてレビュー

淡嶋神社で毎年3月3日に行われる「雛流し」は、全国各地から奉納された雛人形と願い事を書いた形代(紙製の人形)を白木の小舟に乗せて、宮司のお祓いののち海に流す神事です。信仰に基づき由緒正しい神事ですが、境内に人形がずらりと並ぶ景色と同様、「雛流し」も珍しく特異に映ります。

雛流しでは、はじめに神職が清めのおはらいや祝詞奏上を行った後、巫女さんが願い事が書かれた形代を1枚1枚丁寧に船に撒き入れ、約200体のひな人形を白木に乗せ海へ運ぶ準備をします。

船の準備が整ったら、参加者の女性が1キロほど離れた海へお神輿のように運びます。舟を女性のみで運ぶのでかなり重たそうです。特に境内の階段を降る際、重心が前の方に傾き船頭付近を担ぐ女性が悲鳴をあげていたのが印象的でした。流された人形はその後回収されお焚き上げがなされ供養されます。

雛流しは雨が降れば、「雛納祭(ひなおさめまつり)」のみ開催
雛流し当日に雨が降ったり、海が荒れていたりする場合は延期となり、神職が清めのおはらいや祝詞奏上を行い、舟を運ぶ所まで行う「雛納祭(ひなおさめまつり)」のみの開催となります。
祭り当日は12時から神事が始まりますが、例年11時30分ごろに地域の保育園の園児が歌の奉納を行うので、早めの到着がおすすめ。
公式HP https://www.kada.jp/awashima/event/index.html
淡嶋神社で人形供養が行われる理由
なぜ、淡嶋神社で人形が供養されるようになったのでしょうか?それは、古くからこの地が航海の安全や漁業の神様として信仰されてきたことに関係しています。人々は、人形に魂が宿ると考え、それらを海に流し、航海の安全を祈願しました。それが次第に人形供養へと発展していったのです。
淡嶋神社公式HPhttp://www.kada.jp/awashima/
淡嶋神社の人形供養への考え

人形供養は人々の想いを形にした美しい行為と言えます。公式HPのトピックスに記されているように人形は見てもらったり遊んでもらったりするために生まれてきたものです。沢山の人々に見てもらうことも供養の一環だと淡嶋神社では考えられています。
確かに、美しく整列された人形たちを見ると、神社が大切に人形を扱っていることを感じます。
USJへの人形貸し出しでネットが炎上する
2016年に淡嶋神社がネット炎上しました。問題となったのは、淡嶋神社が600体以上の日本人形をUSJのホラーナイトに貸し出したこと。貸し出された日本人形は迷路型お化け屋敷「祟(TATARI)~生き人形の呪い~」で使用されました。
供養のため全国から集まった人形を、元の持ち主に無断で貸し出したことや日本人形協会(淡嶋神社とは昔から犬猿の仲)から「日本人形を呪いや祟りといった恐怖の対象として扱っており、メーカーや小売業者への営業妨害になる」という抗議文が送付されたことがネット炎上のきっかけになりました。
<参照>
USJ大炎上「呪い人形」事件はどこで間違えたのか? ダイヤモンドオンライン 2016.10.21 文=窪田順生https://diamond.jp/articles/-/105327
アクセス
住所:〒640-0103 和歌山県和歌山市加太118
拝観:9:00~17:00 無料
有料駐車場が隣接しておりアクセスの良さは抜群だ
TEL:073-459-0043
淡島神社の詳しい場所をGoogleMapで確認する
まとめ
拝殿の中には沢山の雛人形が並んでいました。以下掲載のじゃらんnetには山積みの雛人形が掲載されています。
各家庭で大掃除が行われる年末に人形が沢山集まるので年始以降を狙って訪れるのがおすすめだ
以上です!最後までご覧いただきありがとうございました。