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キリストの墓が青森に存在する?海外の反応と新郷村に残る驚きの伝説

青森県

「イエス・キリストのお墓が、日本の青森県にある」
にわかには信じがたいこの話、実は青森県三戸郡新郷村(しんごうむら)には、古くから「キリストの墓」として語り継がれる場所が実在します。緑豊かな村の小高い丘に、十字架の立つ二つの土饅頭(墳墓)。ここは、キリストがゴルゴダの丘での処刑を逃れ、遠く日本へ渡来し、この地で生涯を終えたという壮大な伝説が眠る場所なのです。

この記事では、青森県新郷村にある「キリストの墓」の謎多き伝説の詳細から、海外の反応、隣接する資料館「キリストの里伝承館」、そしてこのミステリアスな伝説に対する様々な見方まで徹底的にご紹介します。

ブルースチェン(ライター)
ブルースチェン(ライター)

キリスト教の土台をも覆しかねない日本屈指のミステリースポット。十和田湖観光とあわせての訪問はいかがですか。

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キリストの墓とは?青森県新郷村の驚きの伝説

キリストの墓の様子

【所在地】 青森県三戸郡新郷村大字戸来(へらい)字野月

青森県の南部、岩手県との県境にも近い新郷村。その一角、旧「戸来村(へらいむら)」地区の小高い丘の上に、「キリストの墓」はあります。訪れるとまず目に入るのは、手入れされた芝生の上に並ぶ二つの土饅頭。それぞれの上には、木製の素朴な十字架が立てられています。正直、あり得ない伝説がある場所という気持ちで見学に訪れましたが、澄んだ空気の中寂れた十字架がもの寂しく佇む姿に神々しい雰囲気がありました。

2つの土饅頭。奥がイスキリの墓

古くからこの地域では、この二つの墓は「十来塚(とらいづか)」と呼ばれてきました。伝承によれば、階段を登って向かって右側がイエス・キリストの墓、そして左側は弟とされる「イスキリ」の墓なのだといいます。

ブルースチェン(ライター)
ブルースチェン(ライター)

静かで穏やかな空気が流れるこの場所が、まさかあのキリスト終焉の地であるというのでしょうか?

戸来へらい=ヘブライ?

戸来塚と書かれた看板

興味深いのは、この地の旧名「戸来(へらい)」です。その響きから「ヘブライ」に通じるのではないか、という説も囁かれています。もちろん、学術的な裏付けがあるわけではありませんが、この地に残る伝説と相まって、人々の想像力をかき立てる要素の一つとなっています。

なぜ青森に?驚愕のキリスト渡来伝説を解説

この驚くべき伝説の根拠とされるのが、新興宗教天津教を開いた竹内巨麿によって、1935年(昭和10)に公開された「竹内文書(たけうちもんじょ)」です。ただし、この竹内文書は、多くの研究者によって学術的には「偽書(ぎしょ)」であると判断されている点に注意が必要。竹内文書や村の伝承によると、そのストーリーは以下のようなものです。

  • ゴルゴダの丘での身代わり: 約2000年前、エルサレムのゴルゴダの丘で十字架にかけられたのは、イエス・キリスト本人ではなく、身代わりとなった弟のイスキリだった。
  • 日本への逃避行: 磔刑を逃れたキリストは、追手から隠れ、数々の苦難を乗り越え、遠く離れた日本を目指した。シベリアを経由し、現在の青森県八戸市付近に上陸したとされる。キリストが日本へ逃れる際、イスキリの遺髪(または耳とも)を形見として持ち込んだ。その遺髪が埋められたのが、向かって左側の墓だと伝えられている。
  • 戸来村での生活: 日本にたどり着いたキリストは、この「戸来村」に移り住み、「十来太郎大天空(とらいたろうだいてんくう)」と名前を改めた。この地で「ミユ子」という名の日本人女性と結ばれ、三人の娘をもうけた。
  • 長寿と埋葬: 村人たちに慕われながら穏やかに暮らし、106歳という長寿を全うしてこの地に埋葬された。
ブルースチェン(ライター)
ブルースチェン(ライター)

この説が正しければ、イエスが十字架にかけられなければ、復活もしていないということになる。キリスト教の土台そのものが崩れてしまいます。

キリスト渡来の真の目的?謎を呼ぶ「大石神ピラミッド」との関係

大石神ピラミッドの様子
「大石神ピラミッド」の入り口。左手に説明板があり、竹内文書のことも記されている

キリストの墓から車でわずか数分、目と鼻の先に、もう一つの巨大な謎が存在します。それが、巨石が連なる古代遺跡とも言われる「大石神ピラミッド」です。この驚くほど近い地理的関係が、「キリストがこの戸来の地を選んだのには、特別な理由があったのではないか?」という、さらなる憶測を呼んでいます。
ここで囁かれるのが、「キリストは、この大石神ピラミッドを目指して、あるいはその存在を知って、はるばる日本までやって来たのではないか」という大胆な仮説です。大石神ピラミッドは、誰が、いつ、何のために築いたのか、未だ解明されていないミステリースポット。太陽石、方位石、星座石などと呼ばれる巨石が配置され、古代の天文観測所だった、あるいは祭祀場だったなど諸説あります。

海外の反応は?

キリストの墓にびっくりしている海外の反応

「敬虔な信者の中には、キリストを冒涜していると怒り出す人もいるのでは?」と心配になるこの場所。外国人の反応はどうでしょうか。TripAdvisorのレビューや「”Tomb of Christ Japan review”(キリストの墓 日本 レビュー)」と調べてみました。意見の多くが、歴史的・考古学的な根拠がないこと、聖書の記述と矛盾することから、伝説の内容自体に懐疑的な人がほとんど。また、一つの文化的な現象として面白がる人も多く見受けられました。

ブルースチェン(ライター)
ブルースチェン(ライター)

そもそも世界中に「俺はキリストの生まれ変わりだ」と言って宗教を始める人がいたり、新たな聖地を認定し出す人がいたりする。青森のキリストの墓もその内の一つぐらいの認識というか気にもされていないという印象です。

謎の盆踊り唄「ナニャドヤラ」~ヘブライ語が聞こえる?

さらに、この伝説を補強するかのように語られるのが、この地に古くから伝わる盆踊り「ナニャドヤラ」です。毎年6月の第1日曜日にキリストの墓前で行われる「キリスト祭」でも、この盆踊りが厳かに奉納されることで知られています。

年に一度の奇祭「キリスト祭」~神道形式で行われる慰霊とナニャドヤラ奉納〜

シンジとして行われるナニャドヤラ奉納
階段の上がキリストの墓です。

毎年6月の第1日曜日にキリストの墓前で行われる「キリスト祭」はキリストとイスキリとされる二人の霊を慰め、地域の安寧や五穀豊穣を祈願するものですが、その内容はキリスト教の儀式とは全く異なり、日本の伝統的な「神道(しんとう)」形式で執り行われる、非常にユニークな祭りです。

白装束に身を包んだ神職の姿とキリストの墓という場所との対比で独特の雰囲気を醸し出していたことに加え、スーツに身を包んだ来賓が多数参加していることに驚きます。キリストの墓はオカルトな伝説ではなく地元の人々の信仰に由来した神聖な場所・文化なのです。

神事が厳かに進む中、祭りのハイライトとも言えるのが、地元の婦人会が披露する謎の盆踊り唄「ナニャドヤラ」の奉納。「ナニャドヤ〜ラ〜 ナニャドナサレ〜テェ〜」という意味不明な歌詞にあわせて、着物の女性が十字架の立てられた古墳の周りで踊っている姿は、かなりの違和感とインパクトを受けます。他にも、太鼓のリズムが聞き慣れた盆踊りとは違い、振り付けもスピーディーなことに驚く。聴く者を古代や異国へと誘うかのような、不思議な踊りです。

意味不明とされる歌詞と独特の響きはヘブライ語に由来?

村に伝わる盆踊りの唄「ナニャドヤラ」の歌詞が、ヘブライ語に似ている、あるいは古代ヘブライ語で解読できるという説があります(言語学的な検証はされていません)。
この説を唱える研究者や愛好家は、歌詞の響きをヘブライ語に当てはめ、以下のような解釈を試みています(あくまで諸説ある中の一例です)。

  • 「ナニャド ヤラー」 → 「汝の聖名を讃えん」
  • 「ナニャド ナサレノ」 → 「汝は賊(または異民族)を討伐(または掃討)した」

歌詞は軍歌のようですね。
もしこの解釈が正しければ、古代イスラエルの民、つまりキリスト(ユダヤ人)がこの地に来たという伝説を強力に裏付ける証拠となり得ます。アイヌ語由来の言語であるという説も存在します。

その他旧戸来に残る不思議な風習

ナニャドヤラ以外にもキリスト伝説と関連があるのではと考えられる風習がこの地域に存在します。

額に墨で十字を書くキリストの墓が位置した平来村の風習

 上写真のように赤ん坊が生まれると、初めて戸外に出す際に健康を願って額に墨で十字を書く風習があったといいます。また足が痺れたら額に十字を書く風習もありました。まるでキリスト教信者が十字架で神の加護を祈るようですね。また、父親を現地の方言でアヤまたはダダ、母親をアパまたはガガといいます。これらが伝説と直接的な結びつきを示す確たる証拠はありませんが、この地のミステリアスな雰囲気をより一層深めその信憑性を高めています。

もっと詳しく

これら情報は新郷村の公式HPにも記載されている情報です。村はキリスト伝説を否定せず、それすらも歴史や文化として発信する姿勢は逞しく頼もしい。好き。リンクはこちらhttps://www.vill.shingo.aomori.jp/sight/sight_main/kankou/sight-christ/

伝説の資料が満載!「キリストの里伝承館」

キリストの墓のすぐ隣には、このユニークな伝説についてより深く知ることができる「キリストの里伝承館」があります。

【主な展示内容】

  • キリスト渡来伝説の解説: パネルや模型を用いて、ゴルゴダの丘から日本へ至るまでの伝説のストーリーを分かりやすく紹介しています。
  • 竹内文書関連資料: 伝説の根拠とされる竹内文書(複製など)や、それに関する解説を見ることができます。偽書とされる背景なども含めて、多角的に知ることができます。
  • キリストの遺品?とされるもの: キリストが日本で使用したとされる遺品(とされるもの)も展示されていますが、真贋については定かではありません。伝説の一部として興味深く見学できます。

館内には月刊ムー協力の展示パネルが多数展示されています。ムーWebにおいてもキリストの墓に関する記事が紹介されています。https://web-mu.jp/history/5034

お土産に話題性抜群!ユニークグッズが販売される「キリストっぷ」

キリストっぷのようす

キリストっぷはキリストの墓にある駐車場の隣にあるプレハブ小屋のお土産やさん。キリストっぷです。ミニストップではありませんよ。
店内は地域の元気なおばさま方が接客をする。土曜日と日曜日限定で十字架ら15時まで営業。(こちらも10時と十字架をかけているそう)
おすすめはキリストの遺言書と言われる文書をプリントしたオリジナル手拭い。もちろん日本語で書かれた遺言書です。キリストは日本で亡くなったんだから。

アクセス

キリストの墓

青森県三戸郡新郷村大字戸来字野月33-1
詳しい場所をGoogleマップで確認する。
新郷村は信号機が一つしかないような場所に位置します。レンタカーの訪問がおすすめです。

キリストの里伝承館

開館時間

午前9時~午後5時
問い合わせ:0178783741

入館料

高校生以上 500円
小・中学生  300円
※20名様以上の団体は半額

休館日

毎週水曜日
※夏休み期間中は無休
※11月上旬~4月下旬は冬期休館

キリストっぷ

土曜日と日曜日の十字架ら15時まで営業
公式インスタグラムhttps://www.instagram.com/christop_christop/

よくある質問(Q&A)

Q. キリストの墓は本当にイエス・キリストのお墓なのですか?
A. 歴史的、考古学的な証拠はなく、あくまで「伝説」として語り継がれています。学術的には史実と認められていませんが、そのミステリアスさが人々を惹きつけています。

Q. 見学は無料ですか? 
A. 屋外にある「キリストの墓」自体の見学は無料です。ただし、隣接する資料館「キリストの里伝承館」への入館は有料となります。

Q. 「キリスト祭」とは何ですか? 
A. 毎年6月の第1日曜日に、キリストの墓前で慰霊のために行われるお祭りです。神道の形式で行われ、不思議な盆踊り唄「ナニャドヤラ」が奉納されるなど、非常にユニークな祭りとして知られています。(※開催状況については、事前に新郷村役場などにご確認ください)

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