国内旅行業務取扱管理者の過去10年間の合格率は約30〜40%ほど。
この数字だけ見ると難しい試験のように思いますが、実際の問題を見てみると一定の傾向やコツみたいなものがあり、対策をすればスムーズに一発合格できる試験です。
「いや、その対策が難しいんだけど・・・」と思われるかもしれませんが、これからご紹介する勉強方法を行えば大丈夫です！
私は勉強が苦手。数学の成績は５段階で２でした。さらに育休取得中。子供が双子0歳、夜中起きまくっていたので睡眠や勉強時間が充分に取れない中、約2ヶ月半の勉強で合格できました。
この記事では私のように「時間はないけど国内旅行業務取扱管理者の資格に合格したい」という方に向けて効率良く進められる勉強方法をシェアしたいと思います。
ちょっとした豆知識：正解しやすい選択肢はどれ？
国内旅行業務取扱管理者の試験は、4択問題から正解を1つ選ぶ形式です。
まずは、問題を取り組むにあたって、ちょっとした豆知識をシェアします。
4択の問題でわからなかった時、どの選択肢を選べば正解率が高いのか？
過去5年分の試験問題（500問）を分析してみました。
| ア | イ | ウ | エ | |
| 出現回数 | 150回 | 124回 | 104回 | 122回 |
| 出現割合 | 30.0% | 24.8% | 20.8% | 24.4% |
分析の結果、国内旅行業務取扱管理者の試験は「ア」が正解の確率ダントツに高いことがわかりました。
反対に「ウ」が正解になる確率はやや低め。
ですので、もし試験中に「これはわからない！」という問題に出会ったら――
とりあえず「ア」を選ぶのが吉かもしれません（笑）
…というのは、半分冗談です。
実際には、学習を進めて全体像を掴めるようになると、
「この選択肢はおかしい！」と自然に判断できるようになります。
最初の目標は、4択を2択まで絞れるようになること。
そこに到達できれば、合格はもうすぐです。
- 答えを見ながらざっと過去問を１周。（10時間程度）
- 参考書や解説サイトをざっと読んで、学習内容を再確認。
- 答えを見ずに過去問を解きまくる。理解できていないところを参考書で復習。
国内旅行業務取扱管理者の独学者向け参考書
私は旅行業界に勤めている訳ではありません。旅行が好きで旅行業務取扱管理者の試験を独学で受験した素人です。
そんな私がおすすめする独学者向け参考書は以下３冊です。
この３冊を選ぶまでに
さまざまな参考書を書店で確認したり、メルカリで大原出版の参考書等も購入したりして比較しました、
その中で最もボリューム・使い勝手のバランスが良かったのがユーキャンシリーズ。
とはいえ、参考書の使いやすさは人それぞれ。
内容の構成や文字の見やすさ、解説の丁寧さなどは相性があるので、
実際に書店で手に取って確かめるのが一番だと思います。
ただし観光資源分野に限っては例外。
これはもう、
『ユーキャンの旅行業務取扱管理者観光資源〈国内・海外〉ポケット問題集&要点まとめ』
これ一択と言えるほどのおすすめです。
他の参考書と比べて、細かな地図やイラストが豊富で見やすく、
一問一答形式でテンポよく学習を進められます。
そして何より嬉しいのが、ふりがなが丁寧に振られている点。
観光地名や人物名など、読みづらい漢字にもルビがあるので、
スムーズに読み進められるのが大きな魅力です。
【無料】国内旅行業務取扱管理者の独学者向けサイト
過去問.comは神サービス
国内旅行業務取扱管理者の試験は過去問から焼き回したような問題が多いため、ぶっちゃけ過去問ゲーです。
過去問をどれだけ解いたかで合否が分かれると言っても過言ではないと思います。
ここで役立つのが過去問.com。
広告が多すぎてウザいですが、無料で数年分の過去問に取り組めるだけでなく、解答を記録し、誤答から再出題してくれる機能が本当にありがたい。
試験対策にお金をかけたくない人はこのサイトだけでも良いかもしれないと思うほど、解説もわかりやすいです。
旅行ブログ「ツナグ旅」でJR運賃計算の勉強がおすすめ
多くの受験者がつまずくと言われている、JR運賃計算をわかりやすく解説してくれているサイトツナグ旅【JR運賃計算編①】総合旅行業務取扱管理者の合格への道！
正直に言うと、私もユーキャンシリーズだけではJR運賃計算を完全に理解することはできませんでした。
しかし、このサイトを読んだあとは、今までモヤモヤしていた部分がスッと整理され、一気に理解が進みました。
たとえば、
JR小児料金は大人料金の半額で10円未満の金額は切り捨てます。
一方、距離は101キロだとしても、110キロに切り上げて計算します。
このことから、ツナグ旅では「JRは子供に優しく、距離に厳しい」と印象的な言葉で表現されていてわかりやすい。他にも計算ルールや寝台料金など独自の図解があり、親しみやすいのでおすすめです。
JR運賃計算で行き詰まったら、ぜひ一度チェックしてみてください。
実際に行った独学勉強法
試験は各教科６割取れていたら合格です。個人差はありますが、以下に紹介する学習方法であれば少ない時間で効率よく勉強が進められると思います。
①過去問をサラッと読む（10時間程度）
同じお化け屋敷に２回入るとしましょう。1回目は怖いですよね？でも2回目はお化けが出てくる場所もわかるし、どんなお化けが出てくるかもわかるので怖さは半減すると思います。
この要領で、まずは旅行業務取扱管理者試験の過去出題された問題がどのようなものなのかを把握することが大切です。まずは、過去問を読んでみましょう。
ここでの目的は、敵を知ること。時間をかけずにサラッと読むことがポイントです。
②知識を得ることを目的に参考書を読む
過去問をサラッと読むことができたら、次は知識を得ることを目的に過去問や参考書などを活用し解説を見ながら学習しましょう。
効率を意識するのなら、“書いて覚えないこと”をおすすめします。
その理由は書く作業は時間がかかってしまうから。そして、書くことで記憶したつもりになってしまうからです。
書いて覚えるよりも、実際に過去問を解く中で覚える方がずっと効率的なように思います。
おすすめの記憶方法
旅行業法や約款の学習では、「○日前までに」「○％」といった具体的な数字を暗記する必要があります。
正直、これが一番大変でしんどいところです。
そこで私がおすすめしたいのが、寝る前や移動時間などのスキマ時間に“思い出す練習”をすること。
たとえば、テキストを見ずに「取消料は出発の何日前から○％だったかな？」と、頭の中でクイズのように思い出してみる――。
この“脳内から取り出す作業”が、記憶を定着させるのにとても効果的でした。
短時間でも繰り返すことで、知識が自然と整理され、試験本番でもスムーズに思い出せるようになります。
③最後は過去問を解きまくれ！
仕上げは過去問を解きまくることです。私はユーキャンの旅行業務取扱管理者 速習レッスンの特典「CBT体験」で本番の試験形式に取組んだ後、過去問.comで合計1000問は解きました。
もう一度お伝えしますが、旅行業務取扱管理者の試験は過去問ゲーです。
解けば解くほど合格へと繋がります。過去問.comはスマホからでもアクセスできるので、私は隙間時間を見つけて取り組みました。
どうしても理解できない事柄は参考書を辞書のように開き、復習をすると理解度が深まります。
試験の対策や解答のコツと攻略方法
旅行業務取扱管理者の申し込みは6〜７月で試験日は９月の中旬。
申し込んでから2ヶ月程度で試験という日程なので、
勉強時間がなかなか確保できず、「合格できるか心配」という方も多いのではないでしょうか。
最後に旅行業務取扱管理者の試験の対策や解答する上でのコツをお伝えします。
①出題者の意図を汲み取る心理戦。限定的な表現に注意
旅行業務取扱管理者の試験は「受験生をどこで間違わせたいか」という出題者の心理を読むことが大切です。
まさに“心理戦”という感覚で取り組むと点数が伸びます。
特に注意したいのが、
「〜すれば〜することを要しない」
「〜に限り」
などの限定的な表現は間違いを誘う問題であることが多いので要注意。
試験中にこのような表現を見かけたら、一度立ち止まって「本当にそう言い切れるのか？」と確認する癖をつけましょう。
選択肢を見比べながら「どこを引っかけポイントにしているのか」を考えると、自然と正しい選択肢に近づけます。
②勉強したことを自分の世界に引き入れる
勉強した内容を日常の中で確認して自分の世界に引き入れていくと学習したことが一気に身近になるのでおすすめです。
例えば実際にHISやJTBなどの店舗に行って標識や約款を確認したり、広告やパンフレットを見たりして、
「標識の色は青だな」「最低価格と一緒に最高価格も表示されているな」
などテキストで学んだことを確認すると机上の知識が“自分の体験”として記憶に残るので、試験本番でもスムーズに思い出せるようになります。
まとめ
- 合格率は30〜40%前後とやや難関に見えるが、過去問に傾向があり対策すれば十分一発合格可能。
- 独学でも合格できる。実際に短期間・限られた時間で合格した実体験あり。
- 過去問中心の学習が最重要。国内旅行業務取扱管理者試験は“過去問ゲー”。
- おすすめ参考書はユーキャンシリーズ。特に観光資源対策はポケット問題集が使いやすい。
- 無料学習サイトを活用。「過去問.com」や「ツナグ旅」で弱点分野を補強できる。
- 勉強法の流れ
- 過去問をざっと読んで全体像を掴む
- 参考書で知識をインプット（書かずに解いて覚える）
- 過去問をひたすら解いてアウトプット
- **数字や約款はスキマ時間で“思い出す訓練”**をすると記憶が定着しやすい。
- 心理戦の意識を持つことが大切。限定的な表現や引っかけに注意。
- 日常に結びつけて学ぶと知識が定着（旅行パンフや店舗で標識を確認など）。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
