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徳之島の珍スポット「ハブの館」徹底ガイド!役場が運営?驚きのハブ買取制度とは

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ハブの館の外観 鹿児島県
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役所が猛毒のハブを買い取り、しかも敷地内で展示している──。
そんな驚きの光景が徳之島を含む奄美諸島では、ある意味“日常”として存在します。

これは、咬傷被害を減らすための奄美群島独自の制度。

今回ご紹介するのは、徳之島の天城町役場の敷地内にある、その名も「ハブの館」です。シャッターに描かれた迫力満点の手描きハブのイラストと、動物園の一角を思わせるガラス張りの建物が目印。

島外の人間からすれば、「え、危険なハブを島民が捕獲して、役所がそれを買い取って、まさか展示まで!?」と、二重三重のカルチャーショックを受けること必至。

不屈のブルースチェン(ライター)
不屈のブルースチェン(ライター)

「危険生物を行政が買い上げ、展示までするなんて!」と、島外の価値観からは度肝を抜かれるこのシステム。そのユニークすぎる実態を、詳しくレポートします。

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物見遊山

家族旅行の合間に隙を見つけてはディープで不思議なスポットを巡っています。
旅行記を読むのが好きで、ライターに憧れてブログを始めました。面白いスポットがあればぜひ、教えてください!!

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【徳之島ハブの館】ヒーロー基地風役場の敷地にポツン!? アクセスと無料見学の魅力

天城町の市役所

「ハブの館」が佇む天城町(あまぎちょう)は徳之島子宝空港を擁し、奇岩怪石で知られる景勝地「犬の門蓋(いんのじょうふた)」や美しい花崗岩が広がる「ムシロ瀬」といった徳之島を代表する有名観光スポットが集まる、まさに島の顔とも言える町です。

そんな天城町の中心部、なんと町役場の敷地内という意外な場所にお目当ての「ハブの館」は位置しています。

まず目を引くのが天城町役場の庁舎。まるで往年の特撮ヒーロー番組に登場する秘密基地を彷彿とさせる、ユニークで堂々とした外観なのです。

その庁舎を正面に見て広々とした敷地の右側に目をやると、ポツンと孤立するように小さなガラス張りの建物が佇んでいます。

それこそが知る人ぞ知る「ハブの館」。しかも嬉しいことに拝観料は無料で「どうぞご自由に見ていってくださいね~」と言わんばかりのおおらかで何とも“ゆるっとした”雰囲気が漂っているのもまた魅力の一つです。

不気味な“やかた”のシャッターアート!自分で開けるユニークな拝観方法とは?

ハブのシャッター

ついに目の前に姿を現した「ハブの館」。

“やかた”という、どこかおどろおどろしい響きを持つネーミング、そしてシャッターの一面にダイナミックに描かれた手描きのハブの紋様がこれから対面するであろうハブへの期待とほんの少しの恐怖感をストレートに演出しています。この独特の雰囲気は、まさにここでしか味わえないものでしょう。

一見するとシャッターは固く閉ざされていますが、ご心配なく。
なんとこのシャッター、訪れた人が自分でガラガラと自由に開けて中を拝観するという手作り感あふれるシステム!

館の側には丁寧な立札があり拝観方法などについての説明書きもちゃんと用意されているので、勇気を出して、いざ“禁断の扉”を開けてみましょう。

ハブをご覧になられる方は、ご自由にシャッターをお開けください。ご覧になった後はシャッターを閉めてください。(日光によりハブが弱ってしまうため)
くらしと税務課

ハブの館内部レポ:夜行性のハブとの遭遇、三角頭と注射針のような牙、そして初めての近距離観察

ハブの様子

ガラガラと重いシャッターを自分の手で開けると、ついにその瞬間が訪れました…!

「で、出たーっ!本物のハブだ!!」

館内にはハブが落ち着けるようにと木製の登り木や水場が設えられておりその隅の方に3匹ほどのハブがとぐろを巻くようにして固まっていました。

夜行性のためか昼間はほとんど動きを見せず、「本当に生きているのだろうか?」と疑ってしまうほど静かでゆっくりとした様子です。

しかし、その姿形は紛れもない猛毒蛇。
特徴的な三角形の頭、そして何よりも恐ろしいのが獲物に毒を注入するために進化した2本の牙。この牙は注射針のようにパイプ状になっており、ここから送り込まれる「出血毒」は万が一噛まれれば激しい痛みと共に患部が腫れ上がり、筋肉組織を溶かしてしまうという…。

そんな危険極まりない生物をこれほど間近で、しかもガラス一枚を隔てて対峙するのは生まれて初めての体験でした!

【ハブの館のハブはどこから?】徳之島・奄美のユニークな「ハブ買い取り制度」と展示の仕組み

ハブの看板
ハブの館の横に建てられたハブの解説板

徳之島や奄美大島ではハブによる咬傷(こうしょう)被害を未然に防ぐという切実な目的のため、地元自治体が住民の方々から生きたハブを買い取るという全国的にも珍しい制度が実施されています。

今回ご紹介している「ハブの館」に展示されているハブたちも、まさにこのユニークな事業を通じて役場が島民から買い取った個体なのです。

つまり、ここはハブ対策の一環として集められたハブを一時的に保管し同時に私たちに見せてくれる場所というわけです。

そのため日々のハブの捕獲状況によって役場に持ち込まれる数は異なり、結果として「ハブの館」で出会えるハブの数もその日によって変動します。

訪れるタイミングによっては、たくさんのハブに遭遇できるかもしれませんし、逆に少ない場合もあるかもしれません。

衝撃データ!徳之島のハブは年間7千匹超が買い上げ!「HABUDASU」と3千円買取制度の裏側

徳之島や奄美大島で実施されている「ハブ捕獲奨励買取事業」。

徳之島での気になるその買い取り額は、なんとハブ1匹につき**「3千円」**とのこと! これを副業としてハブを捕獲し、生計の一助としている島民の方もいるといいます。確かに複数捕獲すれば確かにかなりの収入になりそうです。

その実態を示す興味深いデータが、保健所が発行するハブ対策推進協議会の情報誌に掲載されていました。その名も**「HABUDASU(ハブダス)2024年版」**(令和6年3月発行)──この、思わず唸ってしまうほど“めちゃくちゃイカした”ネーミングセンスには脱帽。

この情報誌『HABUDASU』によれば、令和5年におけるハブの総買上数は、驚くべきことに17,693匹。
そして、そのうち徳之島では7,442匹ものハブが買い上げられたと報告されています。

いかに多くのハブが島に生息し、そしてこの買い取り事業が活発に行われているかがうかがえる衝撃的な数字ですね。

不屈のブルースチェン(ライター)
不屈のブルースチェン(ライター)

多くの徳之島島民はハブの扱いには慣れたもの。自分の知る徳之島の人々は本島で車に傘を積むような感覚で車内にハブ取り機を常備しています。また、「母間ちゅっきゃい節祭り」という地域祭りではくじ引き大会の目玉商品にハブ取り機が用意されるほどです。徳之島の人々とハブの距離は非常に近い印象です。

アクセス

住所:〒891-7692 鹿児島県大島郡天城町平土野2691-1
Googleマップで詳しい場所を確認する
TEL:0997-85-3111(代表)
営業時間:土日も空いています。自由に拝観OK。

まとめ

徳之島の天城町役場の敷地内にひっそりと、しかし強烈な存在感を放つ「ハブの館」。今回は、そのユニークすぎる実態と背景にある島ならではの取り組みをご紹介しました。
役場が猛毒のハブを買い取り、しかもその敷地内で(時には自分でシャッターを開けて!)見学できるという事実は、島外の私たちにとってはまさに驚きの連続だったかもしれません。手描きのハブが描かれたシャッター、「やかた」というおどろおどろしいネーミング、そしてガラス越しに間近で対峙する本物のハブたち…。その全てが、忘れられない強烈なインパクトを与えてくれます。

しかし、この「ハブの館」は、単なるキワモノ的な珍スポットではありません。背景には、ハブによる咬傷被害を減らすための切実な「ハブ買い取り制度」(1匹なんと3千円!)という地域独自の知恵と努力があり、保健所発行のユニークな情報誌「HABUDASU」が伝える年間数千匹にも及ぶ捕獲数は、島の人々とハブとの長年にわたる関係性、そして自然との共存のリアルを物語っています。

「ハブの館」は、スリルを味わえるだけでなく、徳之島という土地の風土、そこに暮らす人々のたくましさ、そして時にユーモラスでさえある独自の文化に触れることができる、非常に奥深く、示唆に富んだ場所だと感じました。
もし徳之島を訪れる機会があれば、ぜひこの小さな「やかた」のシャッターを、あなた自身の目で、手で開けてみてください。きっと、ただ「怖い」だけではない、島の息吹を感じる貴重な体験が待っているはずです。