大阪・箕面にある勝尾寺は、推定約1万体のダルマが並ぶユニークな寺。「勝運」の寺として信仰を集め、勝利を祈願する人々で賑わいます。広大な境内を歩くと、灯籠の中や茂み等いたるところにダルマが奉納されており「こんな所にもいる!」と妖精探しのような気分にもなります。写真と共に詳しい様子をご紹介します。
勝尾寺までの道のり

勝尾寺へは、車でのアクセスが便利です。箕面国定公園内に位置しており、道中ではロードバイクでヒルクライムを楽しむサイクリストの姿も多く見かけられます。
勝尾寺の駐車場は有料。山奥に突如として現れるガラス張りのスタイリッシュな建物で、入山料を支払い、いざ境内へ。豊かな自然に囲まれた静寂な空間が広がります。
まるでアミューズメント施設のような境内

勝尾寺の山門をくぐると、そこにはアミューズメント施設の「JAPANコーナー」として紹介されていてもおかしくないぐらい、手入れの行き届いた緑と池に架かる橋、噴水や霧発生装置などが広がります。
入り口すぐの山門の左右には力強い表情の金剛力士像が鎮座し、その足元には無数のミニダルマが並べられています。まるでダルマの軍団が出迎えてくれるかのようです。


手入れの行き届いた緑、そして池に架かる橋の上から眺める景色は、まるで絵画のようです。しかし、この美しい風景の中に、いたるところにミニダルマが置かれているのが面白い。石灯籠や道の縁石の上など、思わぬ場所に置かれたダルマを見つける度に、「こんな所に誰が置いたんだよ!」とツッコミを入れたくなります。
「ダルマをこんな風に並べても良いのかな?」とも思ってしまいますが、これらのダルマは年末にすべて焚き上げられ、一年間の感謝を込めて新しい年に向けて心身を清めるための儀式が行われます。

一番の映えスポット「勝ちダルマ奉納棚」

一番の見所は階段沿いにずらりと並べられた勝ちダルマ奉納棚。
ダルマといえば、通常は両目が白目ですが、勝尾寺に奉納されているダルマは、全て両目が黒く塗られています。これは、願いが成就した証。参拝者が自分の願いを込めて片方の目を描き、願いが叶った際に残りの目を描き足すことで、ダルマは完成するのです。つまり、ここに並ぶダルマは全て何らかの願いを成就させたダルマたちなのだ。
書き入れた人によってダルマの目の大きさは違うのも面白いです。ダルマの眉毛は鶴の羽、髭は亀を表しています。


本堂到着

奉納棚を過ぎて、石垣沿いに進むと鎮守堂に到着します。ここには元々はおみくじが入っていたミニダルマが規則的に並んでおり、見応えがあります。

しばらくすると、名前入りの祈祷が聞こえてくる。本堂で行われている祈祷をスピーカーで境内全体に放送しているようだ。氏名と生まれ年が境内に響き渡るのがなんともシュール。そしてスピーカーはなんとBOSE製だ。坊主の祈祷をBOSEで放送・・・!

本堂近くで、おみくじ入りのミニダルマや開運ダルマが購入できます。本堂近くが特にダルマが多い印象です。


みんながグルグル歩き回っている石の正体
バリアフリーな坂道を下り、帰路に向かう。


最後の見どころは知恵の環。本堂でお参りをした後、この知恵の環を中心にぐるぐると歩くと「知恵」を授かることができるといいます。


看板に記されているように知恵の環の周りを7周歩いてみる。「あれ今何周目だったけ?」しっかりと数えていないと周回を忘れてしまう。うーん多分7周歩いただろう。歩いた周回をすぐに忘れてしまうような輩に効果はあるかな?



アクセス
〒562-8508 大阪府箕面市勝尾寺
TEL:072-721-7010
営業:平日 8:00~17:00/土曜日 8:00~17:30/日曜、祝日 8:00~18:00
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