名古屋最古の商店街の一つ「円頓寺商店街」の近くにお菓子やおもちゃなどの卸店が立ち並ぶエリアがあります。中でも異彩を放つのが「中央菓子卸市場」。1951年頃に建設され現在も営業中だが「廃墟じゃないよね??」と入るのをためらってしまうほどのボロ具合。屋根は崩れているし、中のシャッターは傾いている。ただ、時代を建物の中に閉じ込めたような雰囲気があり不思議な魅力が漂います
同時に見て回りたいのが、お菓子やおもちゃを卸している店たち。スーパーボウルが100個単位で売られていたり、子供会の景品で見るようなくじ引きが大量に販売されていたりと、こちらも珍しい景色が広がります
中央菓子卸市場の定休日
高速道路のジャンクションに沿って歩道を進むと中央菓子卸市場に到着します。卸市場ということもあってか、裏側にも同じ形状の建物がある。しかしこちらは、廃業状態でシャッターが固く閉ざされています。Google Mapで「中央菓子卸市場」と調べるとこちらの営業していない建物に案内されるのでご注意ください
営業時間は10時〜17時ごろ。土日は休業していることが多いです
中央菓子卸市場で営業しているのは一店舗のみ
入り口には沢山の段ボールが積み上げられています。段ボールの上部が空いており、商品棚としての役割を兼ねていました。ポテトチップスやチョコレートなど、コンビニでも発売されているようなお菓子はなく、仏壇に供えてあるような渋めのお菓子が並んでいます
建物は奥へと続いていますが、全て廃業していました。当時の看板が残っているだけでなく、ボロボロの天井の隙間から木漏れ日のように日差しが差し込んでおり、寂しさと懐かしさが合わさった不思議な雰囲気が漂います
中央菓子卸市場の奥の景色
奥まで進み後ろを振り返る。物だらけやな
棚を見れば取り残されたゼリーがありました。賞味期限を見ると2004年との表記。思ったよりそんなに古くないな
閉業した店のシャッターが傾いていました
建物の外からシャッターの中の元店舗を覗き見ることができました。中は空っぽです
東海地方を中心に行われた「菓子まき」とは
中央菓子卸市場内に残る看板を見ると「嫁入り」や「寿」などの文字が目立つ。東海地方を中心に古くから行われている「菓子まき」をご存知だろうか
「菓子まき」とは、嫁入りの際に、家の屋根や2階からお菓子をまき、新婦のお披露目や幸せのおすそ分けをする意味がある風習です
以上は中京テレビで、令和に行われた菓子まきを取材した様子です。ベランダから600個の菓子が投げ出される様子は圧巻だ
改めて、市場内を見渡すと、ほぼ全ての店舗に「嫁入り」という文字が見られます。名古屋市で行われる菓子まきと中央菓子卸市場は密接な関わりのある場所だったことがわかります
全国最大規模の駄菓子問屋街「明道町」
中央菓子卸市場周辺は全国最大規模の駄菓子問屋街と呼ばれています。文房具やおもちゃ、花火なども販売されており、業者の人でしか見ることができないような圧倒的物量の商品を見ることができます。一般客の購入も可能です
こちらでは菓子の袋詰が販売されていました。自分が小さい頃は100円の予算の中で2〜30円の駄菓子をいかに組み合わせるかと吟味したものです。道路まで並んだ駄菓子は圧巻ですね
「杉山商店」もおすすめです。こちらはおもちゃがメインの問屋さん
店内を見渡すとぎっしりとおもちゃや駄菓子が詰まっています。お祭り屋台の景品もありました。普段見ている世界の裏側を見ているような気分になってテンションが上がりますね
アクセス
住所:〒451-0041 愛知県名古屋市西区幅下2丁目20−18
詳しい場所をGoogleマップで確認する
営業時間:10時〜17時ごろ。土日は休業していることが多いです
まとめ
名古屋駅や円頓寺商店街からほど近い中央菓子卸市場。廃墟のような雰囲気が漂っていますが、今も一応は現役の市場です。また、周辺には菓子屋おもちゃなどの卸店が複数あり、なんとも珍しい景色が広がっていました
廃墟やノスタルー好きはこれだけを目的に訪れても良いですし、名古屋城や栄など王道観光と併せて訪問するのも良いですね
以上です。最後までご覧いただき、ありがとうございました