名古屋に、一度見たら忘れられない“緑色の大仏”があるのをご存知ですか? しかも、その大仏様が鎮座する『桃巌寺』はただ珍しいだけでなくお寺の常識を覆すほどエキセントリックでちょっぴりセクシーな魅力に満ちた場所なのです! インドやチベット仏教の香りを色濃く残す由緒ある寺院でありながら、境内には豊かな乳房もあらわな『ねむり弁天』像や摩天楼のようにそびえ立つ男性のシンボル像などが大胆に祀られ、訪れる者を驚かせます。

この奇抜すぎる光景は一体なぜ?今回はそんな桃巌寺のディープな世界を写真満載でご紹介します!
【名古屋の衝撃】桃巌寺の緑の大仏は「ピッコロ大仏」!? 15mの珍名物と金色アクセントの謎

桃巌寺(とうがんじ)のシンボルとも言える「名古屋大仏」は、名古屋市の中心地・栄からもほど近い「本山駅」のそばに位置しています。都会のマンションに囲まれた広い敷地を奥へと進んでいくと、突如としてその姿を現すのが台座を含めて高さ約15メートルを誇る名古屋大仏です。そのお姿は…息をのむほど鮮やかな真緑色!!

さらに驚くべきことに大仏様だけでなくその周囲を取り囲むゾウやシカ、修行僧といった像までもが見事に緑一色。しかし、ただ緑なだけではありません。唇や耳、目、そして眉間の白毫(びゃくごう)だけは金色に輝いており、その独特すぎるカラーリングには計算され尽くした不思議なセンスが光ります。あまりにも個性的で愛くるしい(?)お姿から、地元の人々には親しみを込めて**「ピッコロ大仏」**と呼ばれているとのこと。

大胆にも大仏の名前に“名古屋”という巨大都市の看板をひっさげ、一身に背負わんとする姿に行きすぎた気概を感じずにはいられませんが、その名前もどこかしっくりときてしまう納得の存在感だ!
織田家ゆかりの寺なのに!? 名古屋大仏が緑色の衝撃理由は「目立つから」!
鮮烈な緑色を全身にまとう名古屋大仏。そのユニークな姿が鎮座する桃巌寺はあの織田信長の弟である織田信行が、父・信秀の菩提を弔うために建立したという非常に由緒正しい歴史を持つお寺なのです。そんな格式ある場所に、なぜこれほど奇抜な大仏が…? その答えは、現在の住職によると驚くほどシンプルかつ大胆な**「目立つから」**というものでした!

この名古屋大仏、1987年(昭和62年)に仏師・長田晴山氏によって制作された当初は、私たちがよく目にするような、ごく一般的な大仏の色味をしていたそうです。しかし、2006年(平成18年)に行われた改修工事を機に、現在のインパクト絶大な全身真緑色へと大胆なイメージチェンジを遂げたと伝えられています。
桃巌寺はインドやチベット仏教の影響を色濃く受け継いでいる寺院であり、お正月にはエキゾチックなインドの音楽が境内に流れ、名古屋大仏の台座に控える二頭の象にも極彩色の鮮やかな着物が着せられるなど、国際色豊かでどこかおおらかな雰囲気に満ちています。
「16歳未満の団体お断り」!? 桃巌寺・名古屋大仏そばの“謎の注意書き”とその真相は…

名古屋大仏のすぐそばには一枚の注意書きが掲げられています。そこには「喧騒にならず、佛陀の教へ静寂を主旨としたいので16歳未満の人たちの団体(10名以上)はご遠慮してください。但し当寺が認めたものは例外とします」との文字が。
一見すると単に境内の静寂を保つためのお願いのようにも読めますが、なぜ「16歳未満の団体」なのでしょうか? その答えを紐解く鍵は境内の至る所に、そして時には巧妙に散りばめられた“あるモチーフ”に隠されているのです。例えば、弁才殿の前にある立派なお香台。その下部をよーく見ると…


なんと、男性器を誇らしげに抱えた小さな像が! そう、この桃巌寺、実はそういった生命の根源を象徴する造形物が数多く祀られている、非常にユニークなお寺なのです。
これは“下ネタ”にあらず!「和合の精神」に根差す、生命の神秘を尊ぶ桃巌寺の深遠な信仰

境内に点在するこれらの男性シンボルは、決して悪ふざけや単なる“下ネタ”として展示されているわけではありません。そこには、桃巌寺が大切に受け継ぐ生命の根源に対する深遠な信仰と哲学が込められているのです。お寺のパンフレットには、その精神性が次のように記されていました。
「動植物をはじめ、生物全てには雄雌があり、生命を与える**陽とそれを受け取る陰**の二つの力が成り立って生命の根源・力となる。和合の精神は生命の根源で神聖な真理である。」
なるほど、宇宙の真理とも言える生命の神秘と男女和合の精神…!これらは確かに、思春期ど真ん中の16歳未満の若者にはわかるまい。単なる奇抜さの奥にこうした深い教えが息づいているのです。
境内は「隠れシンボル」の宝探し?大人の知的好奇心をくすぐる桃巌寺のディープな見応え

こうした桃巌寺の背景にある深い信仰と哲学を知ると境内に点在する様々なシンボルも違った意味合いを帯びて見えてくるから不思議です。それらはまるで“隠れミッキー”を探すかのように、思いがけない場所に、時には大胆に、時にはひっそりと配置されており見つけるたびに嬉しい気持ちになります。

桃巌寺はただ奇抜で面白いだけでなく訪れる者の知的好奇心を刺激し、人間の持つ根源的な生命力や信仰の多様性について深く考えさせられる、実に深遠なスポット。
桃巌寺の“奥の院”へ!有料エリア「弁才殿」とユニークすぎる拝観システム
桃巌寺の境内は無料で自由に拝観できますが、このお寺の真髄とも言える“一番の見どころ”、「ねむり弁天」様や多数の男性シンボル像が鎮座する「弁才殿」が位置するエリアは1,000円の拝観料が必要となります。

しかし、ここには立派な受付カウンターがあるわけではありません。基本的に本堂内も無人なので、どうすれば拝観できるのか戸惑うかもしれませんが、ご安心を。壁にはきちんと貼り紙があり、それに従って堂内にある鐘をカーン!と鳴らすと奥から住職の方が現れて案内してくださるという、なんともアナログで味のあるユニークなシステムで拝観を開始することができる!拝観料を支払うと桃巌寺のパンフレットとお財布にもそっと忍ばせられるコンパクトサイズの黄金に輝く男根モチーフのお守りを授与していただけます。
ついにご対面!桃巌寺の秘仏「ねむり弁天」様の超セクシーで幸せそうなお姿とご開帳日

いよいよ有料エリアの最奥、順路を進み少し急な階段をのぼった先に待ち受けるのが桃巌寺のハイライトであり一番の見どころと名高い「ねむり弁天」様です。ガラスケースの向こうに横たわる弁天様は、ほんのりと膝を曲げただ静かに寝そべっておられます。そのお顔はとても幸せそうで、見ているこちらもなぜか穏やかな気持ちに包まれるから不思議です。そして何より…めちゃくちゃセクシーで美しい!! 肌の質感や体のしなやかなラインが妙にリアルで芸術的な美しさの中に、思わずドキッとしてしまうほどの艶めかしさが同居しています。
この「ねむり弁天」像は前住職が昭和38年(1963年)に作製されたものと伝えられています。普段はガラス越しでの拝観となりますが年に数回、お正月1日~5日の5日間と、毎年5月7日・8日の大祭時には特別にご開帳され、より間近でその神々しくも妖艶なお姿を拝観できるそうです。この貴重な機会を狙って訪れるのも良いかもしれませんね。
芸能人もお忍びで?「弁才殿」に祀られる八臂弁財天と“解読不能”なサインの山


桃巌寺の秘仏「ねむり弁天」様を拝観し、さらに奥へと進むと、いよいよ「弁才殿」にたどり着きます。ここには、滋賀県・琵琶湖の竹生島に浮かぶ宝厳寺から正式に勧請されたという、「八臂弁財天尊像」が厳かに祀られています。
この弁財天様は、家内安全や夫婦円満といったご利益はもちろんのこと、音楽や芸術、弁舌といった才能に関するご利益も厚いとされその力を求めてか多くの芸能人もお忍びで参拝に訪れていたようです。その名残として、壁にはびっしりとサイン色紙が飾られているのですが…残念なことに、まるでコーヒーでもこぼしてしまったかのように茶色く古びておりほとんどのサインが判読不能!どなたの貴重なサインなのか解読に挑戦するのも一興かもしれません。

聖域にまたもや衝撃!弁財天様の左右に隠された(いや隠れてない!)怒涛の男性シンボル群
この弁才殿、ただありがたい弁財天様が祀られているだけで終わらないのが桃巌寺クオリティ。私たちの期待を裏切ることはありません!注目すべきは神々しい八臂弁財天尊像のすぐお近く。厳粛な雰囲気が漂うべきその場所にこちらもまた、おびただしい数の男性シンボル像がこれでもかとばかりに奉納されているのです。

祭壇の左右に目をやるとショーケースのようなガラスケースの中に透け感のあるカーテンが設置されています。よーく目を凝らすと…様々なサイズのシンボルたちがチラリと見え隠れしているではありませんか!! 反対側のケースにも大小さまざまな形をしたシンボルが林立し、「一体、総勢何本あるんだ!?」と、その数とあまりにも大胆な展示に唖然としてしまいます。

これぞ桃巌寺が誇る、聖と俗が奇跡のバランスで共存するカオスな信仰空間の真骨頂と言えるでしょう。



桃巌寺の見どころはまだ続く!屋上のパゴタ塔(ラマ佛)と本堂の“日本一”巨大木魚(直径1m)

弁才殿の濃厚で刺激的な空間を後にし階段を上っていくと、桃巌寺の屋上へとたどり着きます。そこに現れるのはエキゾチックな雰囲気を漂わせるミャンマー様式の仏塔「パゴタ塔」です。この塔の中にはチベット仏教などで篤く信仰されるラマ佛が静かに安置されています。伝えられるところによると塔内に祀られた二体のラマ佛を同時に優しくさすると、不思議な霊験が現れるのだとか…。これはぜひ、心を込めて試してみたいですね。

そして、桃巌寺の驚きはこれだけにとどまりません。場所は変わって本堂になりますが、そこにはなんと直径1メートルを誇る**「日本一の大木魚」**も鎮座しているのです!その圧倒的な大きさと、もし叩くことが許されるならば一体どんな重低音が響き渡るのか想像するだけでワクワクしてきませんか?桃巌寺の奥深さはまだまだ計り知れません。
アクセス
住所:名古屋市千種区四谷通2丁目16
詳しい場所をGoogleマップで確認する
電話:052-781-1427
駐車場:20台(無料)
料金:無料(但し、ねむり弁天の拝観料1,000円)
営業時間:夏季9:00~18:00、冬季9:00~17:00
定休日:無休
まとめ
名古屋・本山駅近くに鎮座する、あの衝撃的な緑色の「ピッコロ大仏」。そして、その大仏様がいらっしゃる桃巌寺は、私たちの“お寺”という固定観念を根底から覆す、驚きと笑い、そしてちょっぴりの畏敬の念が渦巻く、まさに前代未聞のエンターテイメント空間でした。織田家ゆかりという由緒正しい歴史を持ちながらも、その境内は「ねむり弁天」様や無数の男性シンボル像といった、あまりにも大胆でセクシーなモチーフで溢れかえっています。しかし、それらは単なる悪ふざけなどではなく、生命の神秘を讃える「和合の精神」や、インド・チベット仏教の影響を色濃く受けた、桃巌寺ならではのユニークな信仰の表れなのでした。
鐘を鳴らして住職を呼び出すというユニークな拝観スタイル、黄金に輝く“アレ”のお守り、屋上に佇むミャンマー様式のパゴタ塔、そして本堂に鎮座する日本一の大木魚と、見どころはまさに枚挙にいとまがありません。記事では紹介しきれなかった細かなツッコミどころや発見もまだまだあるはずで、訪れるたびに新たな驚きが待っているかもしれません。
「目立つから緑なんです!」という大仏様の精神(?)に象徴されるように、桃巌寺は常識にとらわれることなく、訪れる人々に強烈なインパクトと、ある種の解放感、そして尽きない好奇心を与えてくれる場所です。名古屋を訪れた際には、ぜひこの**“日本一エキセントリックでディープなお寺(筆者認定!)”**で、あなたの五感をフルに刺激する、忘れられない体験をしてみてはいかがでしょうか。最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。


