大阪市の郊外に、週に一度だけ、その姿を大きく変える不思議な店があります。普段はどこにでもあるような中国食材店「華龍商事」。しかし、日曜日の早朝、ここには本場さながらの「中国朝市」が出現しお祭りのような賑わいを見せるのです。
店内や店の前には、日本では珍しい本場の食材や出来立ての惣菜がずらりと並び、飛び交う言葉もほとんどが中国語。まるで一瞬で中国のローカル市場にワープしたかのような感覚に陥ります。
日本人ももちろん買い物を楽しめますが、初めて訪れると、その熱気に少し圧倒されてしまうかもしれません。熱狂に便乗し、違法に商売をする人や路上駐車も後を絶たず、警察官が常に見回りをしているのも、この朝市のリアルな一面。

この記事では中国朝市の様子や周辺の駐車場情報、おすすめグルメなど写真とともに詳しい様子をお伝えします。
警察ぶちギレの中国朝市の風景。早朝から活気あふれる違法販売と警察の攻防
私がその朝市を訪れたのは朝の6時30分頃。まだ辺りは薄暗い時間帯でしたが驚いたことにそこは既に大勢の人でごった返していました。
周囲から聞こえてくるのはすべて威勢の良い中国語。まるで本場の中国市場に迷い込んだかのような活気が漂っています。

それにしても朝市周辺は路駐が多い。さらに朝市の賑わいに便乗して歩道にブルーシートを広げパクチーやラディッシュ等の野菜を違法販売している方も多くいらっしゃいました。
パンパンに野菜を詰め込んだ袋を持って歩く人とすれ違うことが多く、かなり売れ行きが良い様子。私が訪れた朝6時半頃には路上での野菜販売は終わりに近づいていました。

しばらくすると警察官がやってきました。次の瞬間、路駐をしていた車や違法に野菜販売を行なっていた人々が蜘蛛の子を散らすように撤収しだすではありませんか。それでも辞めない人々に対して拡声器で注意する警察官。
「速やかに片付けなさい」
「優しく注意されるだけではわかりませんか。何度も言わせないでください」
口調は優しいが、めちゃくちゃ怒っているぞ。おそらく、毎週警察が見回りに来ていて注意されるまで違法販売が行われるイタチごっこ状態なのでしょう。たしかに、毎週日曜日の朝早くに取り締まる方の立場からすると腹が立つだろうな。

朝市で中国の朝食の定番「油条」を注文する

華龍商事の店先では肉まんやドーナツ、湯豆腐などの屋台グルメが並んでいました。そのなかで中国の朝食で定番の揚げパン「油条」を注文して食べてみることに。
油条は甘さ控えめのドーナッツのような味で、豆乳と一緒に食べるのが中国の朝食セットの定番なのだそうです。自分には朝から油条はあぶらこくて、かなりきつかった。これをおいしそうに食べている中国人の方々を見て「中国の人は胃が強いんだなあ」と感心してしまいました。

一番美味しかったのは中国・新疆ウイグル料理「羊肉串」。焼きたての串にクミンや唐辛子などのスパイスを仕上げにかけてくれることが決めてなのか、羊の臭みがなくジューシな肉感と香ばしい炭の風味がきわだっていました。
中国医学では羊肉に体を温める働きがあるため、秋から冬に食べると良い食品だと言われています。

店の中に戻ると、沢山の肉類と調味料が並んでいました。鴨の丸ごと顔面やなんの肉かはわからないソーセージなど見たことがない食材ばかりでテンションがあがる!!


調味料や露店の料理を爆買いしている人達がいました。おそらく、自分の住んでいる地域のご近所さん達(中国人)とシェアをするのだろう。

爆買いした商品を大阪市指定のごみ袋にぎちぎちに入れていたのが気になりました。しかしゴミ袋とはいえ袋は袋、無問題(モーマンタイ)なのだろう。

中国朝市では日本語が通じない?豆腐脑を注文してみた

一通り見終わったので露店に戻る。湯豆腐みたいな料理がやたらと売れている様子があるので、注文しようと思う。しかし、この店は商品名が書かれた張り紙はあるけど、全部中国語。全く読めない。
店員に「この湯豆腐みたいな料理をください」と注文すると「何言ってるのかわからねえ」と困った顔をして、近くにいる兄ちゃんを中国語で呼ぶ。日本にいる中国人は必ずしも日本語がわかるわけではないのだ。
愛想良くさっそうと現れた兄ちゃん。カタトコではあるが、「ネギをかけても良いですか」「他に注文はありますか」等丁寧な日本語で対応してくれました。
商品を受け取り、イートインスペースに持って行って食べてみる。この豆腐料理「豆腐脑」という料理でこちらも中国の朝ご飯で定番の料理だそう。

周りを観察すると、豆腐脑(とうふうなお)にラー油をかけて食べている様子が見てとれる。私が座っている机にもラー油が置いてあるのですが、「どれぐらい前から置かれているんだ?」と使用するのにためらってしまうぐらいラー油に別の物が浮いていたり、容器がカピカピしているぞ。ぶっちゃけ、「衛生面大丈夫??」と思ってしまうが勢いが大事だ!
ラー油をぶっかけて口の中にかきこむ。味の感想は・・・!想像より和風で出汁が効いている!
味を想像できるように日本風の味付けで例えると、薄味の鶏ガラスープ風の茶碗蒸しにネギとラー油がかかっている感じ。食感は日本の豆腐よりも柔らかく、ゼリーに近い。激的に美味しいというわけではないが、朝ご飯にはピッタリだ。
中国朝市周辺のおすすめ駐車場情報
華龍商事は門真市、大東市、大阪市の鶴見区にまたがる工場地帯に位置しています。電車やバスでのアクセスは悪いので、車での訪問がおすすめ。最後に有料駐車場情報をお伝えします。
①superjpm諸福八丁目
華龍商事のすぐ近く(裏)にある駐車場。繁盛している朝市にまたがる交差点の先にあるので、通行人が多く進入が少し難しい。

②ブーブーパーク茨田大宮
ここが一番のおすすめの駐車場。先ほどの「superjpm諸福八丁目」駐車場と比べると目的地までは少し遠いが、値段は安い。通行人も少なく、進入もしやすいので安全に利用できます。
Googleマップはこちらhttps://maps.app.goo.gl/3pMs5bsyJmbJ6XGx7

アクセス
住所:大阪府大東市諸福8-5-18
TEL:072-871-5148
営業時間:[火~土]7:30~18:00
[日]5:00~12:00
朝市は日曜のみ開催
まとめ
華龍商事で毎週日曜日に開催される中国朝市は日本にいながら外国のDEEPな雰囲気を感じることができるので超おすすめです。中国語で書かれた商品がずらっと並び、不思議な食材が並ぶ景色は圧巻でした。また早起きができた日に来よう。最後までご覧いただき、ありがとうございました


