大阪の地下に現れた、アートの楽園「船場ミューラルパーク」は、24名のアーティストが手がけた個性豊かな壁画が、まるで美術館のように地下空間を彩っています。アシッド感あふれるちょい悪なグラフィティから伝統的な日本のモチーフまで、バラエティ豊かな作品が来場者を魅了します。まるで海外のアートギャラリーのような空間でありながら、そこには日本の文化が息づいています。詳しい様子を写真とともにお伝えします。
船場センタービルの地下に現れた、アートの楽園

船場ミューラルパークは大阪本町にある船場センタービルの3号館と4号館の地下通路に位置しています。壁面を埋め尽くすアート作品は、街中で見かけるグラフィティとは一線を画す、高い技術力を感じさせる物ばかりです。



船場ミューラルパークのおすすめ作品
階段を降りると、机や椅子が設置されたスペースにたどり着きます。中央部には空間を支える柱が位置しているのですが、この柱に描かれた「侍ロボ」は必見です。作者は作品ニューヨークで活躍するDragon。巨大な柱に描かれた侍ロボは、伝統的でありながら未来的な雰囲気を醸し出しています。

日本の伝統文化と現代アートが融合した作品が数多く見られます。特に、バンコク出身のアーティスト集団「KAOMANGAI」が描いたポップで毒のある狛犬は、日本の伝統的な神獣を現代風にアレンジした、斬新な作品です。
バンコクは近年グラフィティ文化が盛り上がる国の一つ。こちらの記事に詳しく記載しています
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船場ミューラルパーク誕生の背景と目的

船場ミューラルパークは、大阪の伝統と革新が融合した、非常に興味深いプロジェクトから誕生しました。その背景には、船場センタービルの開館50周年記念と、大阪・関西万博という二つの大きなイベントが深く関わっています。
船場センタービル開館50周年記念
船場センタービルは、大阪の経済の中心地として半世紀以上にわたり、多くの人々に利用されてきました。その歴史ある建物の50周年を記念し、新たな魅力を発掘しようと、このミューラルパークが誕生しました。
大阪・関西万博を見据えて
さらに、大阪・関西万博の開催にともない、大阪の新たな魅力を発信する場としてこのプロジェクトはスタートしました。伝統の上に新たな価値観や文化を加え、世界に向けて発信することで、大阪のさらなる発展を目指しています。
プロジェクトの目的
このプロジェクトの目的は、単に壁画を展示するだけでなく、「伝統の上に新たな魅力や可能性を加えて進化する精神」を世界に向けて発信することです。それは、大阪という都市が持つダイナミックさや、常に新しいものを生み出す創造性を象徴しています。
船場ミューラルパークはイベント利用も可能

船場ミューラルパークはただの地下通路としての役割だけでなく、イベントスペースとしても利用できます。レンタル料金は平日8万円、土日祝10万円です。利用時間は9:00〜21:00
空前絶後の一大絵巻Semba Mural Park https://www.semba-center.com/smp/
プロジェクションマッピングの時間はこちら
船場ミューラルパークでは決まった時間になると、壁面にプロジェクションマッピングが登場します。
種類は4種類。時間毎に演出は異なる。大阪らしさあふれる演出は見ていて楽しい。
演目 | 内容 | 時間 |
---|---|---|
千客万来 | 現代の大阪の名所を散りばめた絵巻ムービー | 8:30〜 10:00〜 18:00〜 |
四季彩々 | 食材や料理がカラフル&ポップに動く | 8:30〜 12:00〜 18:00〜 |
清涼仕掛け | 歯車がゆっくりと動く | 8:30〜 14:10〜 18:00〜 20:00〜 |
大阪土竜 | 地底人がおかしな関西弁で話す | 8:30〜 16:00〜 18:00〜 |
船場センタービルの公式YouTubeチャンネルに映し出される演出がUPされています
船場ミューラルパークへのアクセス
船場ミューラルパークは船場センタービルの3号館と4号館の地下2階に位置しています。通路の長さは50mほどです。
住所:大阪府大阪市中央区船場中央2丁目
TEL:(06)6281-4500
詳しい場所をGoogleマップで確認する
まとめ
船場ミューラルパークは地下空間×壁面アートと日本では珍しい風景が広がる場所でした。
知らなければ見過ごしてしまう場所にありますが、圧倒的なアート空間に魅了されること間違いなしです。近くにはハイブランド衣服や食材などが一般客でも会員カードを作れば卸売価格で購入できるファンビ寺内が近くにあるので、あわせて訪問すると良いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。