京都一の景勝地として栄えた嵐山
古来より貴族が別荘を建て、四季折々の山水美を楽しむ人々で賑わう優雅な場所だ
しかし、その喧騒をさらに進むと
遺体を空気に晒して自然に還す「風葬」の地として知られる化野という地域がある
今でこそ、火葬が一般的な葬法となっていますが、風葬の名残を「化野念仏寺」で見ることができます
心霊写真が撮れるスポットとして、怪談好きの方々にも話題のスポットでもあり
「行ってはいけない京都の寺」「撮影禁止の場所がある理由は心霊写真が撮れやすいから」等と言った話がある
華やかな嵐山とは対照的な景色に命の儚さを感じずにはいられない
そんな化野念仏寺をご紹介します
心霊スポット!?その真相は化野念仏寺の歴史にある
境内の中心に石仏や石塔がびっしりと隙間なく並ぶエリアがある
ここが目的地の「西院に河原」だ
石垣でそのエリアが区切られているので
石垣沿いをぐるっと回ってその入り口に行く
すると
撮影禁止の看板が!

と思ったら入り口付近で写真を撮る人がいらっしゃった
撮影ダメって書いてあるけど良いの?という私からの視線を感じたのか
「外からなら撮影しても良いらしいよ」と教えてもらいました
良いこと教えてもらったな

京都で「〜野」が付く地名の多くが埋葬地だったとされている
ここ「化野」と、清水寺近くの「鳥部野」船岡山近くの「蓮台野(紫野)」は京都三大風葬地として知られており、古来より多くの人々が見送られた地である
「化野念仏寺」は811年に空海が野ざらしになっていた人々の遺骸を埋葬し、1000体の石仏を供養のために並べたのが始まりです
そして明治中期、化野の山野に散乱埋没していた石仏が地元の人々の協力を得て集められ、今のように配列されたのです
このような由来があることから心霊と結びつけられているのだろう
西院の河原内で撮影禁止の理由は?
入り口から西院の河原内に進む
本当にびっしりと石仏
その数約8000躰だそうだ

無数の死者を供養した石仏は美しくもあるが
何万人以上もの遺体がこの地で葬送されたことに思いを馳せると、物悲しく無常だ
西院の河原で撮影が禁止されている理由は
仏像が撮影禁止な寺院があるように、敬うべき対象であるからだと推測します
時間が静かに流れ、落ち着いた気持ちになれる場所でした

まとめ
化野の「あだし」とは、はかない、むなしいという意味で
この世に再度生まれ化わることや極楽浄土と行き来できることを願われた名です
近くの愛宕念仏寺もおすすめなので、あわせて訪問してみてはどうでしょうか
以上です。最後までご覧いただきありがとうございました
アクセス
住所:京都市右京区嵯峨鳥居本化野町17
TEL:075-861-2221
営業時間: 9:00~16:30(12月~2月) 9:00~15:30
定休日なし
料金: 500円(中・高校生400円)
駐車場なし