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遺体を空気に晒して自然に還す風葬の地【化野念仏寺】

京都府

四季折々の美しい自然と、歴史ある建造物で知られる嵐山。その一方で、嵐山を少し離れると、遺体を空気に晒して自然に還す風葬の地と知られる「化野」と呼ばれる地域があります。特に、化野念仏寺は、1000体の石仏が並ぶ「西院の河原」が有名で、静寂な中に死生観を深く考えさせられる場所として知られています。華やかな嵐山のイメージとは裏腹に、化野は静かに時が流れる、どこか神秘的な雰囲気を醸し出しています。心霊スポットとしても知られており、その独特な雰囲気は多くの人の心を惹きつけます。詳しい様子を写真とともにお伝えします。

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西院の河原内は撮影禁止

西院の河原の入り口

化野の中において、風葬の名残を確認できる場所が「化野念仏寺」。境内には野晒しになった遺体を埋葬し、1000体の石仏を供養した西院の河原」という一角が存在します。石仏は、その表情や形も様々。風雨に晒され苔むした石仏からは、長い年月を感じることができ、一角を囲む木々の葉音はまるで静かに眠る魂たちの鎮魂歌を聞いているかのようでした。

石垣内での撮影は禁止されていますが、外からなら撮影可能です。

石垣で区切られている景色

西院の河原の風景

西院の河原は、約8000体の石仏が隙間なく並ぶ、荘厳な空間です。賽の河原の伝説になぞらえ西院の河原と呼ばれるようになりました。

石仏がならぶ景色

無数の死者を供養した石仏は美しくもあるが、何万人以上もの遺体がこの地で葬送されたことに思いを馳せると、物悲しく無常に感じます。西院の河原で撮影が禁止されている理由は仏像が撮影禁止な寺院があるように、敬うべき対象であるからだと推測しました。

心霊スポット!?その真相は化野念仏寺の歴史にある

京都で「〜野」が付く地名の多くが埋葬地だったと考えられており、ここ「化野」と、清水寺近くの「鳥部野」船岡山近くの「蓮台野(紫野)」は京都三大風葬地として知られています。「化野念仏寺」は811年に空海が野ざらしになっていた人々の遺骸を埋葬し、1000体の石仏を供養のために並べたのが始まりです。そして明治中期、化野の山野に散乱埋没していた石仏が地元の人々の協力を得て集められ、今のように配列されたのです。このような由来があることから心霊と結びつけられているのでしょう

まとめ

化野の「あだし」とは、はかない、むなしいという意味でこの世に再度生まれ化わることや極楽浄土と行き来できることを願われた名です。少し寂しい気持ちになるスポットですが、日本の歴史や文化に思いをはせることのできる魅力的なスポットです。近くの愛宕念仏寺もおすすめなので、あわせて訪問してみてはどうでしょうか。最後までご覧いただきありがとうございました。

以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

アクセス

住所:京都市右京区嵯峨鳥居本化野町17
TEL:075-861-2221
営業時間: 9:00~16:30(12月~2月) 9:00~15:30
定休日なし
料金: 500円(中・高校生400円)
駐車場なし

公式HPhttp://www.nenbutsuji.jp

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