「おしっこたれが治りますように」「オムツが取れました」
そんなメッセージが記されたハシゴが薬師禅寺の地蔵堂に奉納されている。5歳なら5段というように年齢と同じ段数のハシゴを奉納しおねしょ封じを祈願するという変わった信仰がある場所で、京都の嵐山付近に位置しています。
詳しい様子を写真とともにお伝えします。
入り口の様子
薬師禅寺の地蔵堂は松尾大社と嵐山駅の中間地点に位置しています。住宅街の中にあるため入り口が少し見つけにくい。詳しい場所はこちら(Googleマップで確認する)
奉納されるハシゴの様子
階段を進むと小さなお堂がひっそりと佇んでいる。お堂の中に目を向けると、ムムム!ミニチュアサイズのハシゴが壁にたくさん立てかけられているぞ
ハシゴには、「おねしょが治りますように」「日中のおしっこの失敗が少し減りました。ありがとうございます」といったように、おねしょ封じの祈願と名前、住所が記されています。また、年齢と同じ段数のハシゴを奉納する慣わしがあり、割り箸を素材にハシゴを作成しているものから、木材を切り出して作っている本格派までその様子はさまざま。
なかには、70段の階段もあり、おねしょが子どもだけの悩みでないことに気が付く。思わぬところで高齢化社会を感じました。
おねしょ封じの起源について
なぜ、おねしょ封じとハシゴが関係しているのだろうか、お堂に掲げられている、『梯子地蔵大菩薩御縁起』にその由来が示されている。
要約するとこうだ
この寺を開いた恵堯(えぎょう)という僧侶は元々比叡山延暦寺の僧で千日回峰行を達成した大阿闍梨だった。恵堯は比叡山を望む松尾山中腹に草庵を結び、地蔵堂を建て、おねしょ封じのための地蔵菩薩像を造立し安置した。
地蔵堂は山腹の崖に有り、梯子を掛けないとお詣りできなかったことから梯子が奉納されるようになったとか
アクセス
住所:京都市西京区嵐山薬師下町48
公式Xもあります。https://twitter.com/yakusizennji
体操教室も開かれています。
阪急松尾大社駅 徒歩8分
JR京都駅から28番市バス・内田町下車、徒歩3分