スパイシーなタコミート、シャキシャキレタス、そしてとろ~りチーズをご飯に豪快にオン!沖縄のソウルフード「タコライス」は県民のソウルフードとも言える一品です。米兵向けに生まれたこの料理は大型基地のある中部エリアが本場として知られていますが、那覇の街にも地元の人々が長年愛してやまない伝説のタコライス店が存在します。その名は「赤とんぼ」!
創業約20年、家族で守る絶品の味は、沖縄のラッパーも歌詞にするほど。しかし魅力は味だけでなく、店の周りには戦後の闇市の面影を残す路地裏や、「裏国際通り」と呼ばれるレトロでディープな街並みが広がり、探検心をくすぐります。

今回は「赤とんぼ」の絶品タコライスとその周辺に広がるレトロで刺激的なエリアの魅力を豊富な写真と共にたっぷりとお届けします!
【那覇・赤とんぼ】国際通り近く「サンライズなは」のド派手看板が目印!地元民愛用のテイクアウト専門タコライス店

地元で愛されるタコライス店「赤とんぼ」。そのお店は那覇のメインストリートである国際通りからほんの少し足を延ばした先、地元の人々で賑わう「サンライズなは商店街」の一角に位置しています。黄色と赤を基調とした、一度見たら忘れられないド派手な看板が遠くからでも「ここだよ!」と力強く手招きしてくれているかのようです。

この「赤とんぼ」、実はタコスとタコライスはテイクアウトのみの販売となっています。私がメニュー表を前に「どれにしようかな…」と真剣に悩んでいる間にも近所の常連さんらしき方々や部活帰りの学生さんたちがひっきりなしに訪れ、慣れた様子で次々と注文していく光景がありました。その活気ある様子からも、地域に根ざし地元の人々に愛されているお店であることが伝わってきます。
【那覇・赤とんぼ】タコライスは牛肉100%!手作りソースとマイルドな味わいが“めちゃくちゃ美味しい!”秘密

「赤とんぼ」のタコライスやタコスが長年地元で熱狂的に愛され続けるのには確かな理由とこだわりが詰まっています。一般的なタコライスでは合挽き肉が使用されることが多いのに対し、なんとここは**贅沢にも牛肉100%**を使用! そのためか、スパイシーさは控えめでお肉本来の旨味がじっくりと楽しめる、とてもマイルドで優しい味わいが特徴です。そしてタコライス全体の味をまとめる重要なトマトソースも、もちろん愛情を込めて丁寧に作られた自家製です。
さて、肝心のお味は…めちゃくちゃ美味しいっっ!! 一口頬張ればこだわりの牛肉と手作りトマトソース、そして新鮮なシャキシャキレタスや濃厚なチーズといった具材が織りなす絶妙なハーモニーに思わず顔がほころんでしまうこと間違いなし。
さらに特筆すべきはそのボリューム感!チーズやレタスなどの具材がこれでもかというほど“ミチミチ”に詰まっており、食べ応えも満点。

心もお腹も大満足させてくれる至福の一皿。沖縄のDEEPな商店街でしか味わえない!
『RASEN in OKINAWA』にも登場!沖縄「赤とんぼ」がソウルフードの聖地と呼ばれる理由と店主の愛
「赤とんぼ」の魅力は、その絶品タコライスだけに留まりません。お店の窓口にふと目をやると、そこには店主の方が心を込めてボールペンで手書きした温かいメッセージが記された付箋がいくつも優しく貼られています。
「久しぶりにご来店のお客様へ心から感謝しています。本当にありがとう〜」 「卒業、就職をされた皆さん、社会に出て人生!!これから勝負です。親の感謝忘れずに!!」──そんな手書きの言葉の一つ一つから、お客さん一人ひとりを大切に想い、その人生にエールを送る店主の深い愛情がひしひしと伝わってくるのです。

まさに「お客様と共によりそって行きたい!!」という店主の言葉通り、ただ美味しいだけでなく心で繋がる温もりを感じさせてくれるお店。その存在感と影響力は沖縄出身のトップラッパーたちが集結した伝説的なマイクリレー楽曲「RASEN in OKINAWA」の最後のリリックで高らかにその名がシャウトアウトされるほど! 「赤とんぼ」は単なる飲食店という枠を超え沖縄の人々に深く、そして熱く愛され続ける名店なのです。
牧志公設市場の光と影 – 闇市の記憶を辿るアングラな路地裏探訪

「赤とんぼ」で絶品タコライスを味わった後は、すぐ近くに広がる那覇の歴史が凝縮されたエリアへと足を延ばしてみましょう。そこには終戦直後の闇市から発展し、今や沖縄を代表する観光名所の一つとして多くの人で賑わう「牧志公設市場」があります。近年新しくモダンに建て替えられ明るくクリーンなイメージが強い公設市場ですが、その周辺は闇市時代の面影を色濃く残すアングラな雰囲気が残されており、暗い路地裏が迷路のように複雑に入り組んでいます。

かつてこの一帯は、日用品や食料を求める人々でごった返す惣菜屋や金物屋、薬屋などが軒を連ね、戦後沖縄の復興を支えた力強い生活の場でした。その息遣いが今もなお路地の奥にかすかに感じられます。

特に平和通りや市場本通りむつみ橋通りなどから一歩脇道に足を踏み入れるとまるで時が止まったかのような感覚におちいります。ノスタルジックな雰囲気が好きな方は必見の雰囲気。
「裏国際通り」でせんべろ体験!レトロな魅力と地元民に愛される沖縄の夜

そんな歴史の記憶を留める牧志公設市場周辺の路地裏は近年「裏国際通り」とも呼ばれ、昼夜を問わず新たな魅力で注目を集めています。かつての商店の佇まいを残しつつも、今では個性的な居酒屋やおしゃれな雑貨店、セレクトショップなどが軒を連ね新旧の文化が混じり合う独特の空間を生み出しています。
特に夜になると、その魅力は一層ディープに。地元の人や通な観光客で賑わうのが沖縄ならではの“せんべろ”文化です。千円もあればビールが3、4杯とちょっとしたおつまみが楽しめるという陽気でリーズナブルな立ち飲み屋や居酒屋が数多く点在し、気軽にハシゴ酒を楽しむ人々で活気に満ちています。どこか懐かしく、それでいて刺激的なこの「裏国際通り」、特に“かりゆし通り”周辺は、昭和レトロな看板や建物が多く残り、写真映えもする散策におすすめのスポット。地元の人々との会話も弾むかもしれません。

【MAP付き】迷宮「裏国際通り」の歩き方 – 昼と夜で変わる顔、あなただけの宝物を探して

この魅力的な「裏国際通り」、具体的には、牧志公設市場を取り巻く平和通り、市場本通り、むつみ橋通り、そしてそこから細く伸びる無数の路地一帯を指すことが多いようです。(詳しい場所はこちらのGoogleマップで確認し、あなただけの探検ルートを計画してみてください: https://goo.gl/maps/KrCNPvvoA4rn3z259
細い路地には、地元の人しか知らないような隠れ家的なお店や、思わぬ場所に描かれたストリートアート、そして軒先でゆんたく(おしゃべり)する島の人々の姿など発見の連続です。昼間は生活感あふれる下町の顔を見せ、生活雑貨や生鮮食品を求める人々が行き交います。一方、夜は赤提灯やネオンに誘われる賑やかな飲み屋街へと表情を変え三線の音がどこからか聞こえてくることも。この迷路のような路地を気の向くままに歩き心に残る風景、そして美味しい一杯を見つけ出すのも裏国際通りならではの醍醐味と言えます!
赤とんぼへのアクセス
住所:〒900-0014 沖縄県那覇市松尾2丁目21−16
詳しい場所をGoogleマップで確認する
TEL:098-866-9535
営業時間: 11:00~19:00(売切次第終了)
※タコスは12時より
定休日: 月曜
テイクアウトのみの営業です。駐車場なし
まとめ
沖縄県民のソウルフード「タコライス」。その中でも地元で深く愛される那覇の名店「赤とんぼ」と、そのお店が佇む、戦後の歴史と現代の活気が交差するディープな「裏国際通り」。今回は、この二つが織りなす、まさに沖縄ならではの魅力的な時間旅行をご紹介しました。
牛肉100%にこだわった絶品タコライスに舌鼓を打ち、店主の温かい手書きメッセージに心が和む「赤とんぼ」。そして一歩お店の外に出れば、戦後の闇市の面影を色濃く残すレトロで迷路のような路地裏が広がり、活気ある“せんべろ”居酒屋や個性的なお店が軒を連ねる「裏国際通り」。このエリアは、ただ美味しいものを食べるだけでなく、那覇の歴史や地元の人々の飾らない日常、そして力強いエネルギーを肌で感じることができる、非常に貴重な場所です。ラッパーの歌詞にも刻まれるほどの、地域に根ざした文化がそこには息づいています。国際通りの華やかさとはまた異なる、少しアングラで、でもどこか懐かしく、そして人情味あふれるこの界隈。「赤とんぼ」のタコライスをテイクアウトして、このディープな街並みを散策すれば、きっとあなたの沖縄旅行は、より深く、そして忘れられない思い出で彩られるはずです。次に那覇を訪れる際には、ぜひこの**“美味しい”と“ディープ”が詰まった、宝物のようなエリア**で、あなただけの特別な時間を見つけてみてください。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。


